• 平成29年版 商業・法人登記実務相談事例2000問
  • 本書について
  •  
    はしがき

     この「商業・法人登記実務相談事例2000問」は、「商業・法人登記実務相談事例1600問+200」にその後の実務相談事例を追加し、法令の改正等に伴う所要の改定をした最新版です。
     ところで、「商業・法人登記実務相談事例」の初版は、平成24年に商業登記倶楽部発足20年を記念して出版した「商業・法人登記実務相談事例1000問」です。初版の平成24年版は、会社法施行後に商業登記倶楽部の「実務相談室」に会員からネットを通じて寄せられた質問の中から、1000問を厳選したものですが、平成24年版発行以降は、毎年「実務相談室」に会員からネットを通じて寄せられた質問の中から200問を厳選して追加し、多くの皆様のご愛用をいただいてまいりました。初版発行後5年、追加事例も1000問となりましたので、タイトルも「商業・法人登記実務相談事例2000問」としました。平成29年版も、各位の利用の便を考え、CD-ROM付としていますので、これさえあれば、商業・法人登記のあらゆる問題に即時に対応が可能と考えます。
     ところで、司法書士の商業・法人登記離れが憂慮されていますが、この傾向は、商業登記所の本局集中化に伴い、商業・法人登記事件を取り扱わない法務局・地方法務局の支局・出張所の所在地に事務所を置く司法書士の間で顕著のように思われます。商業登記所の集中化は、全国の津々浦々に司法書士という商業・法人登記のスペシャリストが存在することを前提としていますので、司法書士の皆さんは、国民のためにもっと真剣に商業・法人登記に取り組んでいただきたいと考えます。商業・法人登記は、事件数は少ないとはいえ、司法書士の1丁目1番地の業務です。商業・法人登記の申請代理権が、原則として司法書士にのみ許容されている重みを、今一度、お考えいただきたいと思います。本書の発行が、全国の司法書士皆の皆様が商業・法人登記に取り組む一助となれば幸甚です。
  • 平成29年11月吉日
     
    一般社団法人 商業登記倶楽部代表理事・主宰者
    公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート理事
    桐蔭横浜大学法学部客員教授
    日本司法書士会連合会顧問
  • 神﨑満治郎