• 開業を経験された司法書士様の
    体験談をご紹介いたします。


  • 南 満 様
  • 『ミナミ司法書士事務所』
  • ■開業地:大阪府大阪市 ■合格年度:平成20年 ■開業年度:平成23年
    ■ホームページ:http://nicott-law.com/
  • 業者様に名前を憶えて頂ける恰好の場所は「決済」
    日々、工夫を凝らしながら行動中!
  • 司法書士を目指したきっかけはなんですか?
  •  新卒で不動産会社に営業職として入社したのですが、業務の中で司法書士の先生と連携して仕事をする機会が結構多かったんです。その先生方とお仕事を通じて司法書士の仕事の内容や、実務についてお話を聞いているうちに、司法書士の高い倫理観に感銘を受けたのがきっかけですね。不動産営業よりも将来性ややりがいのある業種だと感じたので、それから司法書士の勉強を始めました。
  • 独立開業に至った経緯をお聞かせください。
  •  当時、勤務していた法人事務所では多くの所員が勤めておりましたし、全国各地に支店があって、現地の支店から直ぐに対応できるインフラが整っておりました。また、一生ついていきたいと尊敬できる上司もおりましたので、開業なんてまったく考えていなかったんです。でも家庭の事情でどうしてもお金が必要になって、給料では工面できず開業の道を選んだんです。ですので「開業したい!」と言うより、より稼がないといけなくなって独立開業しました。
  • 開業地を大阪の西天満に決めた理由はなんですか?
  •  地元が大阪なので大阪で開業するというのは決めていました。そのなかでも西天満は裁判所・法務局が近くにあり、司法書士の商圏としても激戦区であるため自分の実力を試してみたかったからです。
  • 開業時の予算はどれくらいでしたか?
  •  元々は開業する予定が無く、開業資金を貯めていませんでしたので30万円程度だったと思います。家具や什器などは知り合いから安く譲って頂きましたし、コピー機や“権”はリースで購入しましたので、開業時の一番の出費がパソコンでした。
  • 開業時に苦労されたことはありましたか?
  •  苦労というかみんな同じかもしれませんが、どうやって仕事を取るかというところですね。先ほどお話したようにお金を稼がないといけないというのがあったので、開業当初から毎月の売り上げ目標金額を設定して、最初はひたすら飛び込み営業をしていました。それ以外にも、業者様の事務所でセミナーなど色々と行いましたが、ほとんど仕事に繋がることはありませんでしたね。法人の事務所に勤務していた時代にも飛び込み営業をしていたのですが、勤務先の法人は知名度があり全国から直ぐに対応できるインフラが整っていましたので、マンションの案件を頂けたりと結構順調だったんです。でも個人事務所になると知名度がないからか、業者様に相手にされず法人事務所の時とは扱いが全く違いましたね。とはいえ、売上目標を達成させないといけないので、携帯電話に登録されている今までの友人や知り合いなど片っ端から連絡してみたんです。そうすると「相続登記」や「会社登記」など意外とあるもので、なんとか毎月目標を達成していました。
  • 登記業務が厳しいご時世だと聞きますが、年々登記件数が増え続けている秘訣はありますか?
  •  秘訣というほどではないのですが、「人とのつながり」を常に意識していますね。今までの友人や知り合いなども勿論ですが、決済現場でお会いする人とのつながりは特に大事にしています。決済現場だと待機している時間が長いので相手方の業者様と色々な話をして、そこからのご縁で仕事を頂くことが結構あるんですよね。特に相手方の業者様には名前を憶えてもらえるように自分の事は包み隠さず話をします。あとは、例えば業者様の事務所が遠方であっても自転車で行って、息を切らしながら挨拶すると「おもろい(面白い)やつが来た!」とインパクトが残って覚えてもらえたりするんですね。そうやって色々と工夫しながら行動しています。大阪は特におもろい人ほど覚えて頂けると思いますね。
  • ここ最近、所員さんが急に多くなりましたが事務所運営で心掛けていることはありますか。
  •  勤務時代に不満に感じたところは特に気を付けようと心掛けております。例えば、福利厚生ですね。個人事務所では珍しいと言われますが、社会保険を完備したり社員旅行でハワイに行ったりしました。また、極力残業をしない様に工夫をしておりますが、残業をした場合は残業代を1分単位で付けておりますし、毎月の目標金額を達成(毎月達成しておりますが…)した月は所員全員に「大入り袋」を渡したりしています。また、資格者の方が独立したい場合は社内独立制度を設けても良いと思っております。
  • ちょっと話題を変えまして、南先生はどうして司法書士ソフトを導入したのですか?
  •  勤務していた法人事務所でも司法書士ソフトを導入していて、利便性は分かっていましたので、開業当初から導入することは決めていました。もちろんソフトを導入しなくても仕事自体出来るのはわかっていたのですが、事務効率や正確性を考えると導入しないという選択肢はなかったですね。
  • 司法書士ソフトも各社いろんなソフトがありますが、リーガルの“権”に決めたポイントはありますか?
  •  他社のソフトも何社か使い比べてみたのですが、使いやすさ・画面の見やすさ・書式の多さなど、“権”は他社と比べ物になりませんでした。スタッフの方の対応も早く、ストレスを感じたことは一度もありません。また、リーガルの成年後見や財産管理業務のシステムも使用していますが、ソフト相互の連携もいいので非常に重宝しています。様々な司法書士業務において、その業務にマッチしたシステムを多岐に渡って開発している点も好感が持てますね。
  • ありがとうございます。それでは先生の今後の展望を教えてください。
  •  事務所の規模を大きくしたいと思っております。人員が増えればそれに伴いお客様への対応等、サービスも向上しますし、知名度が上がれば業者様の対応も変わります。規模感を出すために将来的には東京に進出していきたいと考えております。
  • 最後になりますが、これから開業される司法書士の先生方にアドバイスをお願いします。
  •  司法書士の業務、特に主となる登記業務に関しては、結果(商品)が人によって差が生まれず、同じものを提供しなければなりません。その為、「過程」を重視してサービスを向上させ、「人」の繋がりを大事にすることが大切だと思います。


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