• 開業を経験された司法書士様の
    体験談をご紹介いたします。


  • 加藤 裕 様
  • 『司法書士・行政書士 加藤事務所』
  • ■開業地:千葉県松戸市 ■合格年度:平成25年度 ■開業年度:平成28年度
  • とにかく話を聞いて最大限の対応を!
    「誠実」を「信頼」に、「信頼」を「実績」に。
  • 司法書士を目指したきっかけをお聞かせください。
  •  私は大学を卒業して新卒で私立高校の教員になったんです。学生時代にずっと剣道をやっていて部活を強くしたいという思いがありましたので、異動がない私立でということで始めたんです。 ただ、どうしても辞めなきゃいけないというタイミングが来てしまいまして、「いつまでこういう不安定な状況を続けるんだろうか」とか 「だったら自営業をやって剣道は自分でクラブチーム作って自由にやっていきたいな」って思って、自営のために資格取得を目指しました。
     そこでどんな資格を目指すのがいいのかと考えて、うちの父親が税理士をしていたので父にも相談したんです。 その頃には弟が税理士の勉強を始めていたので税理士はもういらないだろうと、じゃあ一緒に仕事ができる司法書士がいいんじゃないかって。そこで初めて司法書士という資格を知って、それから勉強を始めました。 最初は独学だったんですが、途中から予備校に通い始めて1年ぐらいで受かったというのが主な流れです。結構お金がかかるんで、一発で受からないと次は無いぞという気持ちで必死でした(笑)。
  • 合格後すぐ開業しようと思わなかったのですか?
  •  開業してやっていけるイメージが全くつかなかったです。さっきも話しましたが父親が税理士なので、士業としてはなんとなくの雰囲気はわかりますけれども、 司法書士になった自分が社会の中の枠組みにちゃんと組み込まれて経済的にも回っていくというイメージがつかなかったんですね。元々の職業が教職員っていう世間とかけ離れたところにいましたので、 何か世の中の流れがわからず正直不安を感じてしまって、まずは修行をしなきゃいけないと考えました。
     修業先は色んな業務を何でもやっていて1年間修行したらやめさせてくれる個人事務所を探しました。一方的に依頼書を書いて結構な数を送ったんですが、 そのなかで1事務所だけそういう条件を飲んでくださった所がありまして、結局1年半ぐらい修行させていただいたんです。それでもなかなか独立する自信がつかなくて、調査士さんとのダブルライセンスの事務所で3ヶ月ぐらい。 その後わけあって大分県で登録したんですが、その時に配属研修先の事務所で1年ぐらい修行させてもらって帰ってきました。 結局は1年だけ修行する予定が3年ぐらいになってしまったものの、様々な勉強をさせてもらってある程度の形が見えてきましたので、あとは開業して実践あるのみという心境になれました。
  • 開業時はどうでしたか?
  •  最初は父親(税理士)からの仕事で最低限はやっていけるか。みたいな精神的な後押しがあったんですけれども、いざ蓋を開けてみると役員の任期は全部10年にしちゃっているし役員がそうそう変わるわけも無いしで、 正直税理士からの仕事なんてそんなにないじゃないか!なんだコレ!?という気持ちでした。父もお客さんをあまり紹介してくれなかったですし。 でも今思えば、結局自分でやらなきゃいけないっていう状態になって必死になってお客さんを見つけて、なんだかんだ経験しながらちょっとずつ学んでいけたのがよかったと思っています。 もしいきなり父からの紹介ばかりで仕事をしていたら、その必死さがなくて逆に父のお客さんに迷惑をかけていたかもしれないですしね。
     ですので、今の自分の仕事のメインは自分のお客さんで、父からの案件はいち税理士からの依頼っていうスタンスで、そんなに依存しなくて済んでいるところはすごくありがたかったかなと思います。
  • 仕事をするうえで心掛けていることはありますか?
  •  私は人のお話を聞いたり自分も話すのが好きというのがあって、「うちはこれしかやんないですよ」ではなく、とにかくなんでも話を聞かせてもらうスタンスでやってるんです。 相談があれば時間がある限り予定を入れて、どんな内容でも、例えば生活保護同行支援をして欲しいといった内容でもまずは話を聞いてみる。 さすがにうちの事務所の扱いではないでしょうという部分に関してはお断りをすることもありますが、話を聞いたからには最大限出来る対応を心掛けています。
  • どのようにしてお客さんが増えていったんですか?
  •  お客さんは紹介や口コミがほとんどですね。他士業さんからの紹介、不動産会社をはじめとする業者さんの紹介、後見業務もやってますので個人からの紹介、 あとは同業者からも手が回らないからこういうのやってくれないかっていう紹介もたまにあったりと入口は幅広いです。ホームページを見て連絡をくれる方っていうのも一定数はありますが、 結構なお金をかけて相続に特化したホームページを作った割にはあまり効果はなかったですね。ダイレクトメールも試してみたものの、やはり成果っていうのは今のところまだないですし。 実は水面下でつなぎ止めてくれているという効果はあったのかもしれませんけど、そこらへんは自己紹介程度のホームページがあれば大丈夫だったのかなあと思います。
     あとは、ある案件で一緒に関与した士業さんから他の案件もということで業務提携の流れになったこともありますし、実際どうやってお客さんが増えたかというのは正直わからないところがありますね。 でも、所属している団体を辞めたからお仕事がなくなってしまうとか、この人と切れてしまうとお仕事がなくなってしまうというような不安感は全然ないです。 ただ、先ほどお話したスタンスありきの繋がり・広がり方なので、このスタンスを変えた時には仕事がなくなるだろうなっていう気持ちはあります。
  • 紹介や口コミが増えたきっかけはありますか?
  •  きっかけではありませんが、紹介や口コミは人との繋がりがあるからですかね。話ができる機会がある所には顔を出すようにしているので、商工会議所や大学のOB会なんかにも所属してます。 あとは教員やっていたころの過去の繋がりとかも意外とここに活きてきたり、地元でセミナーしたりとか、いろんな小さなつながりがちょっとずつ連鎖をしていってという感じですね。 ただ、むやみやたらに色んな所に所属してはないんです。大して活動に参加できずに「毎回あの人来ないじゃないか」ってなるくらいなら所属しない方がいいですし、そこで信頼を得て何かが広がった方がいいと考えてます。 そういう意味ではやるからにはちゃんと力になれる範囲を見極めるのが重要な感じですかね。
  • 業務をする上で苦労した事はありましたか?
  •  一番苦労をしたのはやっぱり情報不足やノウハウ不足です。なのでやっぱり本もたくさん買いましたし、先輩方にいろいろと聞きました。自分の資料ストックがないので、 何をするにしても全部ゼロからワードやエクセルをいじって、なんだかんだと作っていかなきゃいけなかったっていうのは大変でした。ただ、私の性格上知らないことをやりたがるというのがあって、 自分にとって初めての珍しい案件を抱えたがるというのも原因にあります(笑)。そのかわり、時間とお金をかけてその知識や情報をどんどん増やしていろんなものが蓄積されてきたっていう感じです。
     ただ、業務的にも結構いっぱいいっぱいになってきて、事務所も大きくしたい、人を増やしたいと思ったときに、誰でもルールに基づいて使えて、 一定程度の成果物が作れるようなシステムがないとこのままではダメだと感じたんです。事務所が大きくなった後にシステムを導入して、みんなに教えるとなるとなかなか時間が取れなさそう。 となったら今しかないなって思いました。ここというタイミングがあって導入を決めたという感じですね。特にリーガルさんはいろんな分野のソフトがあるので将来的にも安心感がありました。
     導入してからは業務の形が全然変わっているんですけど、受任してから登記そして納品までの間でかなり業務の効率が上がりました。定型仕事は特にですね。 あと、見たことない仕事をする場合も“権”や成年後見システムなどソフトのおかげで、かなり時間の短縮につながっているなぁというのがあります。それはどの事務所さんも共通だと思うんですけど、 うちの事務所も同じく感じているところですね。あと使い方以外でも分からない事をリーガルさんのサポートセンターに電話で直接聞けるのが特に助かっています。
     開業する時に、先輩から「開業したときにシステム入れた方がいいよ」「後で移行すると絶対大変だから」っていうアドバイスをもらったんですけど、いかんせん開業資金が少ないし、 法務省の申請用総合ソフトを使っている事務所にずっといたので、これでいいんじゃんみたいなのがあったんです。今思うと最初からシステムを使っていればもっとたくさんの人達と繋がれたり、 もっといろやりたい事をする時間が確保できた事を考えると、最初から導入していれば良かったと感じてます。
  • 最後にこれから開業される方へアドバイスをお願いします。
  •  そうですね。誰の意見を参考にするかっていうのはすごい大事で…私はいろんな人達から営業されてちょっと不安に駆られてアレコレと手を出してしまって苦労した経験があったんですけど、 やっぱりそこで身近な先輩方に意見を気軽に聞けてたら全然違ったんじゃないかという思いはありますね。
     同業の先輩方の考えや意見というのを大事にしながらも、自分はみんなと違う環境なんだということをきちんと自覚したほうがよいと思います。 そのうえで、自分にとって本当に大事なものは何か、必要なものは何か、いますべきことは何か、というのをそれぞれの優先順位をつけて考えていけば良いのかなという気がしてます。
    ぜひ頑張ってください!


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